交通機関としての夜行バスという選択
私、よく東京に行くんですが、地元での仕事が遅くなった時や、新幹線に乗車する時間が遅くなって、東京のホテルのチェックインが深夜になりそうな時は、翌朝に東京に着く夜行バスを利用することにしています。
夜行バスなら仕事が遅くに終わっても、比較的出発時間が遅いので余裕をもってバスに乗車することが出来ます。
でも、目的地に早く到着する方法を考えるなら、バスはその速度から考えると遅い方です。
飛行機なら関西方面から東京方面に行くのに、伊丹羽田間を1時間10分、新幹線ならのぞみに乗れば、京都東京間を約2時間10分で連れて行ってくれます。
ただ寝ている間に着くという【移動と睡眠が同じ時間に完結する】という贅沢な状況を考えると、多少乗車時間は長くても本当に有難いなぁって気持ちになるのが利用者共通の思いだと思います。
ホテルのチェックインが遅くなるのにギリギリに東京入りして、ホテルの宿泊代を払って次の日を迎えるというのがどうも勿体ないような気がしてなりません。
寝るだけなのに・・・
例えば、新幹線で京都から東京まで移動すると片道12830円掛かります。宿泊にカプセルホテルを利用すると約4~5000円、もう少し広めで部屋を歩き回れるホテルになると8000円~10000円、もう少し綺麗で便利でとなると13000円~15000円はします。
交通費&宿泊費で安めに見積もっても17000円弱は掛かります。
次の日、ベッドほど広い空間じゃないことで、何となく体の節々に怠さが残るのは我慢するとして、同じように東京で朝を迎えた時点で10000円程度安くついてることになります。
嬉しいですよね。
夜行バスを選ぶ時のこだわり条件
夜行バスを選ぶときに、各社特色を出してますが、共通の項目もいくつかあります。
それはシートの列数。
つまり席数と並び方の形状でゆったり感が全然違うということです。
何列シートという記載を見て座席の並び方を決めるということは、必然的にそれでバスのタイプが決まってしまうということなので、予約サイトでも一番先に選ぶ選択肢になる場合が多いです。

引用:出典元「高速バスドットコム」
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隣りに知らない人がいるっていうのは女性には怖いことみたいなんですが、座席がゆったりしていることで隣りとの距離が開いて安心感が増したようです。
後から乗車するとそこに座っているのが男性か女性か分からない程度のプライバシーは確保されています。
最近は女性専用車両という選択肢もあるみたいで驚くほど女性が多いです。深夜の夜行バス乗り場なのに、まるで昔のスキーツアーみたいなキャピキャピした感じさえ感じます。
さて他の選択肢
私がよく利用するのは、東京富士交通㈱の「ナイトライナーアルファ」です。
予約はいつもネットでします。なるべく安く行きたいですから・・・
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値段の比較やバスのタイプを指定することも出来ます。出発時間や自分が乗車したい場所を指定して予約します。空席のある予約可能なバスが見つかったら早めに予約しましょう。
主に、NT004便に乗車することが多いのですが、この便は、大阪の梅田を21時50分、途中奈良駅が22時45分、最終停留所の京都駅が23時45分にそれぞれ出発します。
私がいつも利用する出発場所は京都駅八条口アバンティ前バスターミナルです。
10分前に集合し、乗車前の点呼で予約確認をしてもらってから乗車します。
京都駅八条口って案内表示板が分かり難く、駅自体も驚くほど不便で世界的な観光地なのに不親切な構造だと日本人のみならず外国人観光客にも言われているそうです。
初めて利用する方にはバス停が分かり難いと思いますので、地図を参照してくださいね。
八条口の一番東側にアバンティって複合商業施設があります。その前のバスロータリーになったところが高速バス乗り場です。
周囲の看板には、貸切バス乗降場などと書かれていますのでご注意くださいね。
乗り込んだら、時間も遅いので早々に照明は落とされ、消灯したら真っ暗になるので、あとは寝るだけです。外の明かりが差し込まないようにしっかりカーテンで遮光されています。
写真は消灯前の車内の様子(3列シート中央席目線)
早い時間だから眠れないということもなく、一日働いたあとの疲れと心地よいバスの揺れによって自然な眠りに導いてくれます。
車内の設備は、リクライニングしてゆったり座れるシート、靴を脱いで足を伸ばせるステップと、リクライニングした時にふくらはぎを乗せられるホールドが付いています。
夏場は少し涼しいぐらいに効いたエアコンの冷えに対応するためにブランケットが用意され、乾燥する車内でののどの渇きにペットボトルのお茶が用意されています。
各シートには充電できるコンセントも用意されているので安心です。
私はいつもスマートフォンにイヤホンを付けて、本を読んでもらうサービス【オーディブル】を聞きながら、目を瞑って真っ暗の中読書(⁉)して過ごしてます。
大抵の場合、凄く快適なので、次に目が覚めたら最初の関東方面の停留所の横浜だったということがよくあります。
調べてみると途中乗務員さんが休憩し、運転手さんも交替したり、何度かバスが止まってるそうなんですが、大きなマイクの声で起こされるということもなく、止まったことにすら気づかないほど静かに運行してくれています。
横浜駅東口スカイビル前に到着する時刻は、翌朝5時40分、夏場だと既に到着時刻には明るくなっています。
バスが横浜に着いたら降りるお客様だけが静かに降りて行かれます。
アナウンスもボソボソっと小さめな声で短く要点だけ、まだ寝ているお客様に配慮してのことでしょうが、あまりにも何を話しているのか聞きづらいので注意して聞いて下さいね。
次の停車場所は、私がよく利用するバスタ新宿。
バスタ新宿は、JR新宿駅に直結した大型バスターミナルです。
建物自体がターミナルになっているので外観はただのビルですが、バスがそのまま建物の中に入っていきます。到着ラッシュ時間にはバスの数珠繋ぎが見られます。
中のバスターミナルはこんな感じ。
降りたらすぐに乗務員さんが荷物を降ろしてくれます。
外国の方や初めての方も安心できる通訳のいる案内所がロータリーに併設されていて、場所を示す案内掲示板も沢山あります。
新宿駅直結なので移動が超便利です。エスカレーターを降りるとJRの券売機と改札があります。
ちょっと気になったのが、この看板。
関西人の私には甲州街道が何なのかわかりません。国道なのでしょうか?過去に見たものですが、似たようなNG看板が新大阪駅にもありましたね「新御堂筋方面」。道路を見て名前が書いてあればいいのですが、地図で周辺道路の名前を覚えてからやってくる人もあまりいないと思いますしね。
外国から来られた方のための外貨両替コーナーが券売機の近くにあります。

今後の夜行バスに期待すること
さて、ここまでご紹介してきた夜行バスですが、長い年月を掛けて進歩してきました。
段々バスの質が高まって来たことで女性客も増えてきました。
最初は車内にトイレが無くて「すいません止めて下さい!」と騒ぎ出す人がいたり、途中の休憩の際に音量大き目のマイクの音で叩き起こされ、行きたくもないトイレに行かされたり、散々な目に遭いました。
「あんなもの乗るもんじゃねぇ!」って酷評されていたのが嘘のように、今では快適な乗り物になってきましたが、これは競争を生き抜いてきたバス会社の努力だと思います。
ただ、いまだに囁かれるのは、いびきがうるさい人が隣りで眠れなかったとか、スマートホンなどを夜中ずっと触られて画面の灯りが眩しかったとか、乗車するお客様のマナーが問題視されています。
最近では、韓国、中国、台湾などからの観光客も夜行バスを利用しています。
バス会社が如何にしてお客様にマナー向上を呼び掛けていくのか、今後も見守っていきたいと思います。
さらなるバスの品質と利便性の向上を期待して・・・頑張れ!夜行バス!